●このブログは写真を元に作ったうその日記です。
●赤の他人を使用しているため写真にはなるべくモザイクをかけています。
●反常識的・反道徳的なネタも多いので、子どもやユーモアだと判断できない方はご退出ください。
●以上を了承した上で“フィブログ”をご覧ください。
(fib=ささいで他愛のないうそ、の意)
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(fib=ささいで他愛のないうそ、の意)
今日俺はお見合いをした。
相手は3歳のメス猫だった。
伯母さん、いくら俺がモテないからって猫はないだろう。
俺は全く乗り気になれなかった。
だからこのお見合いは適当に済ませてしまおうと思っていた。
お見合いは厳かに始まった。
とにかく話をしなくてはと思い、無難に互いの仕事や趣味について話し出した。
だが話が進むにつれ、俺はこの猫に魅かれていってる自分に気がついた。
俺がこんなにすぐに恋に落ちたと知ったら、君は爪を立てて笑うだろうか。
しかたないだろう?
心はうそをつけないのだから。
もう庭のししおどしの音なんて耳に入らない。
俺の目は彼女に釘付けだった。
彼女はずっとねこじゃらしをいじっていた。
俺の前でリラックスしている証拠だ。
どうやら脈はありそうだ。
別れるときに俺は思い切って交際を申し込んだ。
「僕と結婚を前提に付き合ってくれませんか。」
ついに言った。
僕はドキドキしながら彼女の返事を待った。
あれだけ雰囲気のいいお見合いだったんだ。
彼女はきっと首を縦に振ってくれるに違いない。

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相手は3歳のメス猫だった。
伯母さん、いくら俺がモテないからって猫はないだろう。
俺は全く乗り気になれなかった。
だからこのお見合いは適当に済ませてしまおうと思っていた。
お見合いは厳かに始まった。
とにかく話をしなくてはと思い、無難に互いの仕事や趣味について話し出した。
だが話が進むにつれ、俺はこの猫に魅かれていってる自分に気がついた。
俺がこんなにすぐに恋に落ちたと知ったら、君は爪を立てて笑うだろうか。
しかたないだろう?
心はうそをつけないのだから。
もう庭のししおどしの音なんて耳に入らない。
俺の目は彼女に釘付けだった。
彼女はずっとねこじゃらしをいじっていた。
俺の前でリラックスしている証拠だ。
どうやら脈はありそうだ。
別れるときに俺は思い切って交際を申し込んだ。
「僕と結婚を前提に付き合ってくれませんか。」
ついに言った。
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あれだけ雰囲気のいいお見合いだったんだ。
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今僕は月を前にしている。
つるつるの黄色い表面は太陽光を白く反射して、僕を妖しく誘っている。
その姿はまるで生きもののようだ。
宇宙船から切り離された小型船には僕一人しかいない。
仲間の二人は本船から僕を見守っている。
宇宙空間は真っ暗で底が知れないが、不安はない。
科学の粋を結集したコンピューターと、それから送られてくる優秀な仲間たちの適切な指示があるからだ。
孤独どころか大統領だってここまでスタッフに恵まれていたことはないだろう。
いよいよ降下の時が近づく。
高鳴る胸。
こんな興奮はアメフトで我がチームが、100年続くライバル、キャラメルシロップ大学との決勝戦で、試合終了3秒前にタッチダウンを決めて逆転勝利した大学3年生のとき以来だ(言うまでもなくそれを決めたのはこの僕だ!)。
ああ、このブログを読んでくれている読者諸君、今君たちに僕のこの興奮が万分の一でも伝わっているのだろうか?!
小型船が月面に着陸した。
ドアが厳かに開く。
家族の写真に手を添えた後、宇宙服に包まれた僕はいよいよはしごを一段ずつ降りていった。
今人類の夢は一つのターニングポイントを迎える。
あと3段、2段、1段・・・。
そして!!
・・・・・・・・・・・・。
・・・この歴史的瞬間のために僕はもちろんいろいろな言葉を考えてきていた。
が、ブーツが月面にキスした瞬間、そんなものは全て吹き飛んだ。
月面は脂っぽかった。
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今日知らない携帯番号から電話がかかってきた。 とりあえず名前を名乗らずにそっと出てみると、お父さんからだった。
お父さんがあたしに電話してくるなんて珍しいことだった。
というより初めてかも。
よっぽど大変なことが起きたのかと思ったが、たいしたことはなかった。
今日は帰れないから家の鍵を閉めておいていいよということだった。
そんなの家に電話すればいいじゃんと言いかけたが、ぐっと言葉を飲み込んだ。
なぜなら昨日お父さんとお母さんがけんかをしていたことを思い出したからだ。
今はお母さんと話すのは気まずいんだろうな。
だから代わりにあたしに頼んだんだね、お父さん。
なんだかお父さんがすごくかわいく思えた。
電話を切った後しばらく携帯の画面を見ていた。
あたしは自分の父親の携帯番号をずっと知らなかったことに気がついて、少し泣いた。
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今日は友とチャリンコでツーリングへ行った。
もちろん行き先なんて決めずに。
ゴールなんて僕らの間には必要ない。
走っているときは言葉もいらない。
互いの走りが何よりの会話であり、エールだからだ。
夜明けとともにスタートを切る。
タイヤ、ブレーキ、ハンドル。
この日のために整備しておいた愛車は生温かい。
高速度で移り変わる景色に対して自分の体のように順応する。
すべてが好調だった。

友も滑るように僕の隣を走っている。
普段はアホなことばかりやっている僕らだけど、このスピードなら振り切れる何かもあるだろう。
このスピードなら追い越せる何かもあるだろう。
上がる心拍数。
短く刻む呼吸。
頭に熱い血が駆け巡る。
今日こそ言えると思った。
そんな勇気が湧いてきたのだ。
80kmほど走って休んだ公園で僕はとうとう友に打ち明けた。
この1週間隠し続けていたことを、包み隠さず。
帰りは生まれて初めてのヒッチハイク。
自転車で帰った君と僕、どちらが先に家路に着いたのだろう。
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もちろん行き先なんて決めずに。
ゴールなんて僕らの間には必要ない。
走っているときは言葉もいらない。
互いの走りが何よりの会話であり、エールだからだ。
夜明けとともにスタートを切る。
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この日のために整備しておいた愛車は生温かい。
高速度で移り変わる景色に対して自分の体のように順応する。
すべてが好調だった。

友も滑るように僕の隣を走っている。
普段はアホなことばかりやっている僕らだけど、このスピードなら振り切れる何かもあるだろう。
このスピードなら追い越せる何かもあるだろう。
上がる心拍数。
短く刻む呼吸。
頭に熱い血が駆け巡る。
今日こそ言えると思った。
そんな勇気が湧いてきたのだ。
80kmほど走って休んだ公園で僕はとうとう友に打ち明けた。
この1週間隠し続けていたことを、包み隠さず。
帰りは生まれて初めてのヒッチハイク。
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今日は果物屋でドリアンを買った。
もちろんこんな珍しいフルーツを買うのは初めてだ。
それどころか見るのも初めて。
やはりうわさ通りの匂いだ。
さすが果物の王様。
僕の目に狂いはなかった。
あまりの匂いに道行く人みんなが振り返ったり、鼻をつまんだりする。
僕がドリアンをみんなに見せびらかすように持っていたこともあり、通行人はモーセを前にした紅海のように僕を避けていった。
さすがドリアン。
一番大変だったのが、電車の中。
なんといっても密室状態だ。
車内にはドリアンの強烈な匂いがこもる。
同じ車両に居合わせた人には本当に悪いことをしたと思う。
僕はドリアンを何度も左右交互に持ち替えたのだが、その度にドリアンに視線が集まった。
たまにドリアンを後ろ手に持ったりなんかした。
案の定ドリアンの匂いに耐えられなくなった乗客はみんな次の停車駅で他の車両に乗り換えた。
さすがドリアン。
家に帰ると僕は早速パンツをビニール袋に入れてゴミ箱に投げ捨て、ズボンもゴシゴシ洗った。
もう必要なくなったけど、ドリアンは一応明日にでも食べようと思う。
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もちろんこんな珍しいフルーツを買うのは初めてだ。
それどころか見るのも初めて。
やはりうわさ通りの匂いだ。
さすが果物の王様。
僕の目に狂いはなかった。
あまりの匂いに道行く人みんなが振り返ったり、鼻をつまんだりする。 僕がドリアンをみんなに見せびらかすように持っていたこともあり、通行人はモーセを前にした紅海のように僕を避けていった。
さすがドリアン。
一番大変だったのが、電車の中。
なんといっても密室状態だ。
車内にはドリアンの強烈な匂いがこもる。
同じ車両に居合わせた人には本当に悪いことをしたと思う。
僕はドリアンを何度も左右交互に持ち替えたのだが、その度にドリアンに視線が集まった。
たまにドリアンを後ろ手に持ったりなんかした。
案の定ドリアンの匂いに耐えられなくなった乗客はみんな次の停車駅で他の車両に乗り換えた。
さすがドリアン。
家に帰ると僕は早速パンツをビニール袋に入れてゴミ箱に投げ捨て、ズボンもゴシゴシ洗った。
もう必要なくなったけど、ドリアンは一応明日にでも食べようと思う。
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今日久しぶりに孝行をしようと、おばあちゃんと買い物へ行った。
おばあちゃんは足が不自由になっているので車椅子が欠かせない。
そういえば俺の両親が共働きでさびしがってた俺をおばあちゃんはよくおぶってくれたね。
今度は俺がおばあちゃんの足になってやる番だ。
おばあちゃんと街へ行くと昔話に花が咲く。
ここは昔どうだったとか、おじいちゃんと結婚する前に一度だけ来たことがある、とか。
何度も聞いた話が多いが、年の功だろうか、聞いていて全然飽きない。
それに何よりも楽しそうに話すおばあちゃんを見ているだけで楽しい。
今日も俺は聞き役となって車椅子を押しながら街中を歩いた。
けど、あるお店の前に来るとさっきまで饒舌だったおばあちゃんの口が急に止まった。
何事かと一瞬あせったが、そのお店の名前を確認して俺は納得した。
おばあちゃんは実物を目の前にしてきっと青春時代の思い出が再びよみがえったのだろう。
ここはおばあちゃんの思い出話の中でも特に何度も出てきたあのお店だ。
外観も当時と全く変わっていない。
一人にしておいてあげたいと思った。
ちょうど俺もさっきのお店で買い損ねていたものがあったので、おばあちゃんをそっとその場に後にしておいて急いで戻った。
目的はおばあちゃんの喜寿のお祝いに渡すプレゼントだ。
こういうのはおばあちゃんに内緒で買っておかないと意味がない。
店に入るなり、さっきチェックした目当ての物を迷わず買うと、すぐに店を後にして、俺は足早に駅に向かって走り、矢継ぎ早に電車に飛び込み、家まで一直線に向かった。
よし、おばあちゃんにばれることなく無事プレゼントを買うことに成功したぞ。
おばあちゃん、プレゼント楽しみに待っててな。
帰宅して一人家でお茶を飲みながら考えた。
今日はおばあちゃん孝行もして有意義な一日だった。
だが何だろう、何か大事な事を忘れているような気がしてならない。

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おばあちゃんは足が不自由になっているので車椅子が欠かせない。
そういえば俺の両親が共働きでさびしがってた俺をおばあちゃんはよくおぶってくれたね。
今度は俺がおばあちゃんの足になってやる番だ。
おばあちゃんと街へ行くと昔話に花が咲く。
ここは昔どうだったとか、おじいちゃんと結婚する前に一度だけ来たことがある、とか。
何度も聞いた話が多いが、年の功だろうか、聞いていて全然飽きない。
それに何よりも楽しそうに話すおばあちゃんを見ているだけで楽しい。
今日も俺は聞き役となって車椅子を押しながら街中を歩いた。
けど、あるお店の前に来るとさっきまで饒舌だったおばあちゃんの口が急に止まった。
何事かと一瞬あせったが、そのお店の名前を確認して俺は納得した。
おばあちゃんは実物を目の前にしてきっと青春時代の思い出が再びよみがえったのだろう。
ここはおばあちゃんの思い出話の中でも特に何度も出てきたあのお店だ。
外観も当時と全く変わっていない。
一人にしておいてあげたいと思った。
ちょうど俺もさっきのお店で買い損ねていたものがあったので、おばあちゃんをそっとその場に後にしておいて急いで戻った。
目的はおばあちゃんの喜寿のお祝いに渡すプレゼントだ。
こういうのはおばあちゃんに内緒で買っておかないと意味がない。
店に入るなり、さっきチェックした目当ての物を迷わず買うと、すぐに店を後にして、俺は足早に駅に向かって走り、矢継ぎ早に電車に飛び込み、家まで一直線に向かった。
よし、おばあちゃんにばれることなく無事プレゼントを買うことに成功したぞ。
おばあちゃん、プレゼント楽しみに待っててな。
帰宅して一人家でお茶を飲みながら考えた。
今日はおばあちゃん孝行もして有意義な一日だった。
だが何だろう、何か大事な事を忘れているような気がしてならない。

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今日も、ひたすら歩きました。 ご主人の命令だから仕方ありません。
いや、もちろん食べ物なんかにつられた僕も悪いんですが。
でも、やっぱり僕には怖いです。
鬼となんか戦えません。
鬼は大きな金棒を持っているんですよ。
僕の歯が欠けちゃいます。
しかもそれがわんさかいるんですよ。
爪も折れちゃいます。
それどころか命がもちません。
そして何よりあなたが奪うつもりの鬼の財宝は、僕には一切価値がありません。
僕は毎日のご飯が食べられればそれで満足なのですから。
考えれば考えるほど気は滅入ります。
こんなに嫌がってるのに何でそんなに無理やり連れて行こうとするんでしょうか。
確かな戦力になるとでも思っているのでしょうか。
やっぱり船を漕がせるためでしょうか?
それともまさか盾になってもらうため?
ああ、あなたにとって僕の存在はなんなのでしょうか?
こんな非道なことをしているあなたを見たら、おじいさんとおばあさんは泣きますよ。
もっともあなたは僕がしゃべれないから安心しているのでしょうけど。
いたたたた。
そんなに首輪を強く引っ張らないでください。
苦しいです。
行きますから。
ちゃんとついて行きますから。
なんてったってあなたはおなかをすかせていた僕にサルとキジを食べさせてくれましたからね。
このご恩には報います。
せいぜいがんばりますよ。
でも、鬼退治に活躍できたら今度はせめて一口だけでも食べさせてくださいね、お腰につけたきびだんご。
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三つ子の魂百までとはよく言ったもので、癖というものはなかなか抜けないものだ。
小さい頃あたしにはどうしても直らない癖があった。
ちょっと人が見ていないとすぐにそれを始めてしまい、何度親に注意されたことだろう。
あたしにはとにかく物を回したくなる癖があったのだ。
たぶん最初はキャップのフタを開けるのが面白かったのだろう。
成長するにつれその癖はだんだんエスカレートしていき、幼稚園に入る頃には家にあるもの手に届くものはなんでも回したらしい。
ステレオのボリューム、こたつ、車のハンドル・・・。
数え上げたらキリがなく、とにかくつかんだもの触れるもの全てを回したり回そうとがんばったらしい。
一度ガスコンロのスイッチを回そうとしたこともあり、そのときは親にこっぴどく叱られたのを覚えている。
そんな変な癖を抱えたまま5歳の頃、あたしには妹ができた。
よほど両親は妹がかわいかったらしく、二人は妹ばかりにかまっていてあたしはよく一人ほっとかれたものだ。
そんな状況はあたしの物を回したくなる癖を加速させた。
両親が妹と遊んでいる間に一人淋しいあたしは何か物を回す。
それを見て両親はあたしを叱り、その分いい子の妹が一層ちやほやされる。
すねたあたしはさらに物を回し、また怒られる。
妹は輪をかけてもてはやされる。
そんな悪循環が続いた。
とは言っても当時あたしはまだ小さかったのでグレるなんて発想もなく、またあたしだって赤ん坊の妹がそれはそれでかわいかったのでよく一緒に遊んだものだ。
よきお姉さんとして、母が忙しいときはあたしが妹の面倒を見ていたし、妹もあたしのことが大好きだった。
そしてあの日のことは今でもはっきりと覚えている。
夏の暑い昼下がりだった。
母親は台所で洗い物をしていて、あたしは居間で妹をあやしていた。
昼寝から覚めた妹は、座っているあたしの胸によちよちとのぼってきて無邪気に抱っこをせがんできた。
いつもだったらそのまま抱っこしてあげるのだが、その日あたしは買ってもらったばかりのかわいいブラウスを着ていた。
このままではブラウスが伸びちゃうので、「ちょっと待っててね。」と言った後、あたしはいったん離れてもらおうと両手で妹の頭をつかんだのだ――。
その後のことはよく覚えていない。
母親が口裏を合わせてくれて、妹が無理な寝返りを打った際の事故ということで片付いた。
しかしひどいショックを受けたあたしは、あたしは元々一人っ子だったんだと思うことによってなんとか平静を保ちながら毎日を過ごしている。
学校の友だちにも妹がいたなんてことは決して言わなかった。
そしてその日以降もう物を回すことはなくなった。
というより回すのが怖くなってしまったのだ。
あの音がいまだに耳の中に残っているからだ。
だが物を回す癖がなくなった代わりに、違う癖が身についた。
その癖はあの日からずっとあたしの中に染みついていて、大人になった今も一向に直る気配はない。
もう終わったことだとわかっていても、済んだことだとわかっていても、あたしは今でも警察を見かけると反射的に、顔をそむけてしまう。
FC2コミュニティ『物語は素晴らしい!』で出された「時間」というお題で書きました。
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小さい頃あたしにはどうしても直らない癖があった。
ちょっと人が見ていないとすぐにそれを始めてしまい、何度親に注意されたことだろう。
あたしにはとにかく物を回したくなる癖があったのだ。
たぶん最初はキャップのフタを開けるのが面白かったのだろう。
成長するにつれその癖はだんだんエスカレートしていき、幼稚園に入る頃には家にあるもの手に届くものはなんでも回したらしい。
ステレオのボリューム、こたつ、車のハンドル・・・。
数え上げたらキリがなく、とにかくつかんだもの触れるもの全てを回したり回そうとがんばったらしい。
一度ガスコンロのスイッチを回そうとしたこともあり、そのときは親にこっぴどく叱られたのを覚えている。
そんな変な癖を抱えたまま5歳の頃、あたしには妹ができた。
よほど両親は妹がかわいかったらしく、二人は妹ばかりにかまっていてあたしはよく一人ほっとかれたものだ。
そんな状況はあたしの物を回したくなる癖を加速させた。
両親が妹と遊んでいる間に一人淋しいあたしは何か物を回す。
それを見て両親はあたしを叱り、その分いい子の妹が一層ちやほやされる。
すねたあたしはさらに物を回し、また怒られる。
妹は輪をかけてもてはやされる。
そんな悪循環が続いた。
とは言っても当時あたしはまだ小さかったのでグレるなんて発想もなく、またあたしだって赤ん坊の妹がそれはそれでかわいかったのでよく一緒に遊んだものだ。
よきお姉さんとして、母が忙しいときはあたしが妹の面倒を見ていたし、妹もあたしのことが大好きだった。
そしてあの日のことは今でもはっきりと覚えている。
夏の暑い昼下がりだった。
母親は台所で洗い物をしていて、あたしは居間で妹をあやしていた。
昼寝から覚めた妹は、座っているあたしの胸によちよちとのぼってきて無邪気に抱っこをせがんできた。
いつもだったらそのまま抱っこしてあげるのだが、その日あたしは買ってもらったばかりのかわいいブラウスを着ていた。
このままではブラウスが伸びちゃうので、「ちょっと待っててね。」と言った後、あたしはいったん離れてもらおうと両手で妹の頭をつかんだのだ――。
その後のことはよく覚えていない。
母親が口裏を合わせてくれて、妹が無理な寝返りを打った際の事故ということで片付いた。
しかしひどいショックを受けたあたしは、あたしは元々一人っ子だったんだと思うことによってなんとか平静を保ちながら毎日を過ごしている。
学校の友だちにも妹がいたなんてことは決して言わなかった。
そしてその日以降もう物を回すことはなくなった。
というより回すのが怖くなってしまったのだ。
あの音がいまだに耳の中に残っているからだ。
だが物を回す癖がなくなった代わりに、違う癖が身についた。
その癖はあの日からずっとあたしの中に染みついていて、大人になった今も一向に直る気配はない。
もう終わったことだとわかっていても、済んだことだとわかっていても、あたしは今でも警察を見かけると反射的に、顔をそむけてしまう。
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今日は彼氏とデートをした。 彼氏のリクエストで数年ぶりに着るブレザーはとっても恥ずかしかった。
でもまだまだ違和感ないんじゃな〜い?なんて思ったりもしましたよ。
スカートの丈よし、髪型オッケー。
もちお泊りのときのためにしっかりと剃ってきたしっ。
さてさてこれを見て彼氏はどんな反応をするやら私はその瞬間を楽しみにして待ち合わせ場所に向かった。
彼は仕事帰りなのでスーツ姿のまま手帳をチェックしながら待っていた。
案の定会うなり彼氏は大げさに喜んでくれた。
このスケベ。
と思ったら、「こんなに似合うとは思ってなかった。」
なんて失礼な。
まあ、今までズボンしかはいてなかったから当然といえば当然か。
彼氏にはスカートをはいている私を見るだけで新鮮な気持ちになってしまうようだ。
いいのか、これで?
でも今日は私が制服を着ていたこともあり、周りの人からはかなり不審な目で見られました。
きっと傍目には30代のサラリーマンが不健全なことしてるって見えるんだろうな。
でも私は彼のことが大好きだし、彼も私のことを本当に大事に思ってくれています。
私達は絵に描いたように相思相愛のカップルです。
このキモチは神さまにだって否定できないはず。
世間の目を意識していずれ私達は離れ離れにさせられてしまうのでしょうか。
そんなの絶対にやだ。
本気だってわかってもらうためにも私の方が去勢しようかなって思った一日。
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今日は殺人事件があった。
大胆にもたった一人で行動を起こしたその凶悪犯は、子ども1人を人質にして、雑居ビルに立てこもったとのことだ。
すぐさま我々は出動して100人の警察官でそのビルを包囲した。
情報によると犯人は警察官の服装をしているということのため、識別しやすいように我々はみな私服やスーツに着替えた。
現場周辺に張り詰める空気。
流れ出る汗は季節を忘れさせる。
犯人からの要求はなく、交渉することはおろか中がどんな状況になっているのかもわからない。
むしろ我々の方が緊張という金網に包囲されているのではないかと錯覚してしまう。
だが、無駄に時間を進ませるわけにはいかない。
人質になった子どもは一刻も早く我々の助けを待っているからだ。
そしていまや事件が発生してから3時間は経つ。
犯人のストレスも限界のはず。
そうなると犯人が最悪の行動を選択してしまう危険性がある。
ビルのおおよその間取りを確認し、役割を決め、我々は決心した。
乾坤一擲の突入だ。
安心しろ、子どもの命は必ず俺たちが守る。
秒針が12を指したのを合図に我々は階段を駆け上がった。
拳銃を握る手に躊躇はない。
子どものためなら本当に撃つ気でいた我々がドアを蹴破って見たものは。
寝ている子ども。
この子が人質になっていたはず。
犯人はいない。
目を覚ました子どもはなにも見ていないという。
この子が寝ている間に犯人は逃げたらしい。
だが犯人はどこへ?
どうやって?
ビル内の隠れられそうなところは全て捜索した。
もちろん隠し通路のようなものはない。
だとするならば犯人は警察の厳重な包囲網を破って白昼の街中を堂々と逃げたということなのか。
わけがわからない。
なにか狐につままれたような事件だった。
もし犯人が生身の人間だというのなら、さぞかし名のあるマジシャンに違いない。
そして我々は遊ばれたのだ。
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大胆にもたった一人で行動を起こしたその凶悪犯は、子ども1人を人質にして、雑居ビルに立てこもったとのことだ。
すぐさま我々は出動して100人の警察官でそのビルを包囲した。
情報によると犯人は警察官の服装をしているということのため、識別しやすいように我々はみな私服やスーツに着替えた。
現場周辺に張り詰める空気。
流れ出る汗は季節を忘れさせる。
犯人からの要求はなく、交渉することはおろか中がどんな状況になっているのかもわからない。
むしろ我々の方が緊張という金網に包囲されているのではないかと錯覚してしまう。
だが、無駄に時間を進ませるわけにはいかない。
人質になった子どもは一刻も早く我々の助けを待っているからだ。
そしていまや事件が発生してから3時間は経つ。
犯人のストレスも限界のはず。
そうなると犯人が最悪の行動を選択してしまう危険性がある。
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乾坤一擲の突入だ。
安心しろ、子どもの命は必ず俺たちが守る。
秒針が12を指したのを合図に我々は階段を駆け上がった。
拳銃を握る手に躊躇はない。
子どものためなら本当に撃つ気でいた我々がドアを蹴破って見たものは。
寝ている子ども。この子が人質になっていたはず。
犯人はいない。
目を覚ました子どもはなにも見ていないという。
この子が寝ている間に犯人は逃げたらしい。
だが犯人はどこへ?
どうやって?
ビル内の隠れられそうなところは全て捜索した。
もちろん隠し通路のようなものはない。
だとするならば犯人は警察の厳重な包囲網を破って白昼の街中を堂々と逃げたということなのか。
わけがわからない。
なにか狐につままれたような事件だった。
もし犯人が生身の人間だというのなら、さぞかし名のあるマジシャンに違いない。
そして我々は遊ばれたのだ。
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時効成立まで残すところあと一日。
つまり今日を乗り切れば僕も晴れて自由の身です。
一足早くすでに気分は桜満開です。
思えば今日までの15年間は日陰に暮らす毎日でした。
事件当時は新聞にもでかでかと載ったし、すぐに僕の人相を正確に表した手配書が全国に貼り出されました。
何をしていても心が落ち着くことはなく、いつも誰かにびくびくしていました。
目が合えば犯人だとばれたのかと思ったし、足音が近づいてくればいよいよ警察が僕を逮捕しに来たんだと思いました。
が、それらは全て僕の勘違いでした。
結局は何一つ起こらないまま明日という日を迎えられそうです。
今日はあまりにも晴れ晴れしい気持ちなのでゆるり近所へ散歩に出かけました。
ちっともヒヤヒヤしませんでした。
ブサイク以外はとりわけ特徴のない僕。
服だってちゃんと着てる。
だから今まで誰にも気づかれずにこれたんだ。
道端の木々も僕の華々しい明日を祝福してくれているようです。
さようなら血に汚れた僕、こんにちはキレイな体の僕。
道行く人々は外を堂々と歩いている僕がまさか指名手配中の犯人だなんて誰も思わなかったでしょう。
今は家に帰って陽気にブログなんて更新しています。
さあ、もうすぐ明日がやってくるそ。
人生ってすばらしい。
あ、今ピンポンが鳴って誰か来たんでブログは一旦やめて、5分後また更新します。
それにしても夜中の11時に来るなんて誰なんだまったく。
非常識な奴め。
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つまり今日を乗り切れば僕も晴れて自由の身です。
一足早くすでに気分は桜満開です。
思えば今日までの15年間は日陰に暮らす毎日でした。
事件当時は新聞にもでかでかと載ったし、すぐに僕の人相を正確に表した手配書が全国に貼り出されました。
何をしていても心が落ち着くことはなく、いつも誰かにびくびくしていました。
目が合えば犯人だとばれたのかと思ったし、足音が近づいてくればいよいよ警察が僕を逮捕しに来たんだと思いました。
が、それらは全て僕の勘違いでした。
結局は何一つ起こらないまま明日という日を迎えられそうです。
今日はあまりにも晴れ晴れしい気持ちなのでゆるり近所へ散歩に出かけました。
ちっともヒヤヒヤしませんでした。 ブサイク以外はとりわけ特徴のない僕。
服だってちゃんと着てる。
だから今まで誰にも気づかれずにこれたんだ。
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道行く人々は外を堂々と歩いている僕がまさか指名手配中の犯人だなんて誰も思わなかったでしょう。
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今日はうちの猫に笑みがこぼれてならない。ただ座っているだけなのに、目は丸い弧を描き口角もくくっと上に持ち上げていて、笑っていることに間違いはない。
今まで俺がどんなにかまってあげても迷惑そうにするばかりで、こんな表情をしたことなんてなかった。
ガラにもなく学校帰りのガキどもにもその笑顔を見せていた。
普段は何事にも冷淡で無関心な猫なのに。
格段いいことがあったわけでもないだろうし、一体この変わりようはどうしたというのだろう。
強いて挙げるなら、昨日晩飯に与えたキノコがよほどうまかったのだろうか。
あの味を思い出してはニヤけているというのだろうか。
だとしたら家族で食べないで、キノコを全部こいつにあげてしまって正解だったな。
そういえば皿がぴかぴかになるまでがつがつと食べていたもんな。
しかしそんなにおいしいキノコをくれたのなら、昨夜お隣さんが救急車で運ばれるときにもう一度お礼を言っておくんだった。
今度キノコ狩りに行ったらまたください、と。
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君が逝って1週間になる。
通夜も葬式も終わり、後は裁判をするだけだ。
飲酒運転の車に轢かれてまだ若い命を散らしてしまい、君も相当無念だったろう。
あれ以来僕は酒を1滴も呑んでいない。
もともと好きだったというわけでもないが、いまや見るのもいやになっている。
ただ自転車だけは相変わらず乗り続けている。
自転車で僕らはつながっていたからだ。
いや、今でもつながっているはずだ。
性格も好きな女の子のタイプもまるで違う二人だったが、自転車の話だけは意気投合し、また互いに競い合った。
君の唯一の本望は大好きな自転車に乗りながら死ねたことだろう。
ひょっとしたら君のことだから、あの世でもチリンチリンとせわしくこいでいるのかもしれない。
でも僕は時々思うんだ。
君は今でも生きているんじゃないかって。
振り返ればあの日のままの君がいるような気がするんだ。
息を弾ませながら楽しそうにしている君が。
ホント楽しかったよな。
人間は一生でこれほど気の合う友だちを何人作れるんだろうか。
きっとこれが親友って言うんだろうな。
君だってそう思うだろう?
そんな君なら、うちのばか親父を恨んでないよな。
残された君の家族にもよろしく言っておいてほしい。
裁判ではぜひ手心を。
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通夜も葬式も終わり、後は裁判をするだけだ。
飲酒運転の車に轢かれてまだ若い命を散らしてしまい、君も相当無念だったろう。
あれ以来僕は酒を1滴も呑んでいない。
もともと好きだったというわけでもないが、いまや見るのもいやになっている。
ただ自転車だけは相変わらず乗り続けている。
自転車で僕らはつながっていたからだ。
いや、今でもつながっているはずだ。
性格も好きな女の子のタイプもまるで違う二人だったが、自転車の話だけは意気投合し、また互いに競い合った。
君の唯一の本望は大好きな自転車に乗りながら死ねたことだろう。
ひょっとしたら君のことだから、あの世でもチリンチリンとせわしくこいでいるのかもしれない。
でも僕は時々思うんだ。君は今でも生きているんじゃないかって。
振り返ればあの日のままの君がいるような気がするんだ。
息を弾ませながら楽しそうにしている君が。
ホント楽しかったよな。
人間は一生でこれほど気の合う友だちを何人作れるんだろうか。
きっとこれが親友って言うんだろうな。
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今日は仲間を引き連れて大通りを3つ越えたところまでエサを探しに行きました。 今までにない遠出です。
と言うのも最近は気候がかつてないほど不安定だったので、いつものところでは十分なエサが取れなくなったからです。
このままみんなで飢え死にするよりはと思い、勇気を出して遠出をしたのです。
正直この辺りはノラ猫が多いので今まで近づかないようにしていたのですが、これが飛んだ間違いでした。
あるわあるわご馳走が。
もう気分はシンドバッド。
この季節、繁殖のためにも特にたくさんの栄養を摂っておかなければならないので、このご馳走は大変ありがたいです。
やはり少しは危険を冒さないと人生甘い汁は吸えないものですね。
猫の足音に耳をすませながらも、無我夢中でいただきました。
こんなにおなかがいっぱいになったのは久しぶりです。
明日もみんなでここへ行ってみようと思います。
今日で仲間は半分くらいに減ったけど。
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本日ついにケーブル操作ロボット、その名も『労働者18号』が完成しました。
開発部一同を代表してその試運転は僕がやらせてもらいました。
僕は少年のように興奮する気持ちを抑えながら、まずは労働者18号の電源を入れました。
すると18号から「んあ、ああ・・・。」という声が聞こえてきました。
そして僕はスタッフみんなの期待に応えるかのように勢いよくコントローラーのレバーを引きました。
すると、18号はゆっくりと起き上がって言いました。
「ぁあ、今何時?」
やった、開発は成功だ!
もうこのとき頭の中ではベートーベンの『運命』が高らかに鳴り響いていました。
スタッフ達の間にも大きな拍手が湧き起こりました。
しかし喜んだのもつかの間、この後18号はまたすぐに横になり動かなくなってしまいました。
どうやらまだまだ問題点は山積みのようです。
が、これにくじけることなく改良に改良を重ねて、近い将来必ずやこの労働者18号にがんがん危険な仕事をさせたいと思います。
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開発部一同を代表してその試運転は僕がやらせてもらいました。
僕は少年のように興奮する気持ちを抑えながら、まずは労働者18号の電源を入れました。 すると18号から「んあ、ああ・・・。」という声が聞こえてきました。
そして僕はスタッフみんなの期待に応えるかのように勢いよくコントローラーのレバーを引きました。
すると、18号はゆっくりと起き上がって言いました。
「ぁあ、今何時?」
やった、開発は成功だ!
もうこのとき頭の中ではベートーベンの『運命』が高らかに鳴り響いていました。
スタッフ達の間にも大きな拍手が湧き起こりました。
しかし喜んだのもつかの間、この後18号はまたすぐに横になり動かなくなってしまいました。
どうやらまだまだ問題点は山積みのようです。
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