写真から うその日記を 作ってます。
●このブログは写真を元に作ったうその日記です。
赤の他人を使用しているため写真にはなるべくモザイクをかけています。
反常識的反道徳的なネタも多いので、子どもやユーモアだと判断できない方はご退出ください。
●以上を了承した上で“フィブログ”をご覧ください。
 (fib=ささいで他愛のないうそ、の意)

今日俺は死んだ。
幸い生前の行いがよかったらしく、天国へ行けることになった。
案内の天使が言うにはそこはまさしく極楽とのこと。
好きなだけ飲み食いができ、苦痛や不快は一切ない。
永遠の愉楽の世界。
いい人生を送った人への最後のご褒美なんだと。

天使に連れられ天国へ行く前に、街角で一休みした。
今日は夏の平日だった。
みんなに俺の姿は見えない。
サラリーマンが携帯を片手に汗だくで歩き去った。
母親がわがままを言う子どもを無視しながら、その子の手を引いていた。
若い子がチラシをくばっていた。
ばあさんがよたよた歩いてた。
ごみが落ちていた。

ここにずっといたいなと思った。



* * *
2007年最後なんで、まじめなのをば。
よいお年を。



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3つのお題で作ったのをアップします。

今回も「サンタクロース・煙突・プレゼント」です。



え〜、この時期我々噺家はどんな噺をやろうか大変悩むわけで、いえ、別にいいのがないってんでなくて、その逆で、お客さんによく受けるのが3つ もあるんですよ。
ええ、だから我々は三択労すってわけで。


下町一の遊び人は熊五郎、この男、幼い子ども一人を残して妻に先立たれたというのに仕事もしないで毎日酒や女だと放蕩三昧。
ところが世の中は良くできたもので、熊五郎の息子の留太郎は大変な働き者だった。
長屋一同はそんな留太郎のためにお金を出し合って熊五郎からクリスマスプレゼントをあげさせることにした。

「なあ、熊さん。留は来年には丁稚奉公に出ちゃうよねえ。」
「なんだい、長さん。藪からスティッ、棒に。ああ、扇屋の旦那と長さんには感謝してるよ。うちのを世話してくれて。」
「いやいや、ご主人も喜んでいたよ。あんないい子が来るならうちも大助かりだって。それでな、もうすぐ留ともお別れなんだ、今度あの子にクリ スマスプレゼントをあげたらどうだろう。」
「プレゼント? それはサンタがあげるんじゃないんですかい? それに長屋には煙突がないからサンタは入って来られないんじゃ。」
「熊さん、あんたいい歳してまだそんな事信じてたのかい。サンタってのはね、親がなるんだよ。いい夢を見させてあげるためにね。ほら、この巾 着に長屋のみんなで集めたお金を入れといたよ。何も言わずに受け取って、これで夢を買っとくれ。わかったね、熊さん。」

長屋一同ほっと胸をなでおろして迎えたクリスマス、宵も近いころ長さんが通りを歩いていると、向かいからは屑屋の手伝いから帰るところの留太 郎が来た。
「おおい、留じゃないか。クリスマスだってのにお仕事とは感心だねえ。そうだ、そんないい子の留には今夜サンタさんが来るかもしれないねえ。 」
「だめだよ。サンタさんは来ないよ。」
「で、でも今年はわからないぞ。」
「わかるよ。だってうちのサンタは巾着担いで遊郭に行っちゃったもん。」



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こう見えても僕はスポーツには自信がある方なんです。
中学・高校と野球部だったし、大学では草野球をやっていました。
今はもうやってないけど、それでも毎日営業で走り回っているので体はなまっていないつもりです。

今日も今日で営業で外回りをしていました。
ところが僕は先に回った会社で道に迷ってしまい、次の会社まで1秒と無駄なく急がなければなりませんでした。
走り回ってくたくただなんて言ってられません。
ネクタイを緩める余裕もありません。
僕は時計とにらめっこしながら走っていました。

そして僕はふと道路の向こう側を見ました。
横断歩道からは少し離れています。
車道の信号は青です。
でも僕は行くしかないと決心しました。
車が来ていないか左右を確認して、タイミングを見計らって僕は速攻をかけました。
風のようなダッシュ。
僕の体はあっという間に車道を横切る。
そして道路中央でストップ。
やっぱり!
落ちていたのは100円玉だ!
銀色い丸い物があるからまさかと思って渡ってみたら間違いなくこれは100円玉だ。
100円玉を拾った後、僕は口元をほころばせながら悠々とまた歩道に戻りました。

交番を避けて歩いたこともあり、結局次の取引先には遅れてしまいこっぴどく怒られました。
でもいいんです、100円玉を拾いましたから。
怒られている最中もこの100円玉で何を買おうかで頭の中はいっぱいでした。
もちろん拾ったことは誰にも言ってません。
おごってと言われるのがいやだからです。
誰がなんと言おうとあの100円玉はもう僕のものです。



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今回も「サンタクロース・煙突・プレゼント」です。



我々は息をひそめて今か今かと待っていた。
そのとき空一面にプロペラの音が響いた。
「来たぞ!!」
隊員はいっせいに12時の空を見上げた。
C-130だ!
兵站線はまだ生きていた!!
疲れ、憔悴しきっていた我々に安堵の表情が浮かぶ。

そして輸送機は次々と補給物資を投下した。
夜空に白いパラシュートを広げてゆらゆら落ちてくるそれはまさしくサンタクロースからのプレゼントだった。
隊員はゾンビのように地面に落ちたコンテナへと走る。
今の我々が何よりも欲しかったのは食料や弾薬、医薬品だったのだ。

だがコンテナを開けた隊員が真っ青な顔をして叫んだ。
「な、ない!! 俺たちはおしまいだ!!」
私はその言葉を聞き、あわてて駆けつけた。
「どうしたんだ?! 何がないんだ?!」
隊員は泣きそうな顔で言った。
「この中に煙突が入ってないんだよ・・・。」
   ∧∧
  ヽ(・ω・)/ ズコー
 \(\ ノ
、ハ,、  ̄



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今日は大好きな彼女とデートした。
彼女は本当にすばらしい女性だ。
笑顔はキュートだし、スタイルも申し分ない。
性格はマリア様のように優しさに満ちていて、僕は彼女といると本当に癒される思いだ。
彼女と出逢って真実の愛を知った。

もちろん彼女を女性としてだけでなく、人間としても尊敬している。

彼女は僕のことも素敵よとは言ってくれるけど、やっぱりこんなに魅力的な女性と付き合っていると、少し不安にもなってしまう。
彼女は本当に僕なんかと付き合ってていいのかな、と。
その証拠に街を歩けば僕らは通行人の視線を集める。
こんな美人と歩いていて、みんな僕のことがうらやましいのだろう。
だから僕は緊張していつも固くなってしまう。
カチンカチンにね。

僕は彼女を愛している。
生涯愛し続けるだろう。
彼女を全力で幸せにしてあげるのは僕の責務だと思っているし、一生を賭けてそれを成していってやると心に誓っている。
だから僕は、いついつまでも握ったこの手を離さない。




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『リメイク』をアップします。
童話・昔話・寓話などの誰でも知ってる話に新たな要素・設定を加えて、
新しい物語を作ってみようというトピックです。

写真日記の形式ではありません。



白雪姫-100万回生きたねこ風

あるとき白雪姫はお姫様でした。
周りは自分より身分の低い人だらけでした。
白雪姫はそいつらをばかにしていたら、ひとりぼっちになってしまいました。
だから白雪姫はくしで自殺しました。

あるとき白雪姫は美人でした。
周りは自分より器量の悪い人だらけでした。
白雪姫はそいつらをばかにしていたら、ひとりぼっちになってしまいました。
だから白雪姫はコルセットで自殺しました。

あるとき白雪姫はお金持ちでした。
周りは自分より貧しい人だらけでした。
白雪姫はそいつらをばかにしていたら、ひとりぼっちになってしまいました。
だから白雪姫は毒りんごで自殺しました。

あるとき白雪姫はお姫様で美人でお金持ちでした。
そのとき王子様に出会って恋に落ちました。
白雪姫は王子様に交際を申し込みました。
でも王子様は白雪姫が何度も自殺をしてきたのを知っていたので好きになれませんでした。
だから王子様は言いました。
「死ね!!」
白雪姫は答えました。
「生きる!!」
王子様もしつこかったですが、白雪姫もあきらめませんでした。
「死ね!!」
「生きる!!」
「死ね!!」
「生きる!!」
「死ね!!」
「生きる!!」

この言い合いは二人が結婚してからも、子どもが生まれてからも、おじいちゃんおばあちゃんになってからも、二人が死ぬまでいつまでも続きまし たとさ。


以上、白雪姫-FUJIWARA風でした。



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僕と彼女には約束の樹がある。
小高い丘の上に立つ大きな樹。

その樹の下で僕らは恋に落ちた。
樹に見守られながら彼女に告白した。
デートの待ち合わせ場所はいつもこの樹の下だ。
僕達は樹の下で時間を忘れて愛を語り合った。
そして初めてのキスもこの樹の下で。

付き合って半年が経ったとき、この樹にナイフで互いの名前を彫った。
この樹のように僕達の仲が永遠に続きますように、と。

今日、僕は何気なくこの樹に向かった。
恋人になってそろそろ一年、今度はどんなことを彫ろうか――そんなことを考えていた。
すると彼女が樹の下にいた。
僕は思わずおーいと声をかけようとしたが、もう一人、僕の知らない男の姿を認めたとき、僕は口をつぐんだ。
二人はキスをしていた。
長い長いキスだった。
僕は目の前の光景が信じられなかった。
男が言った。
「いいのかい? 僕とこんなことをして。」
「もちろんよ。だってあなたの方が全然キスが上手なんだもの。あいつは蛇口以下よ。」

その瞬間僕は手に持っていたナイフで二人を刺した。
何度も何度もメッタ刺しした。
僕の初めての殺人が終わりを迎えると、五月晴れの空の下、約束の樹は二人の返り血を浴びて真っ赤になっていた。



* * *
これがホントの紅葉を散らす、なんちゃって。

紅葉(もみじ)を散らす
=恥ずかしさや怒りなどで顔を赤らめること

写真は珍しくデジタル一眼レフで撮ったものです。



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今回も「サンタクロース・煙突・プレゼント」です。



「アニー・タイラーはサンタクロースになりたかったんじゃないかしら。」

「誰その人? 君の浮気相手?」

「違うわよ。樽に入ってナイアガラの滝から飛び降りた人。1903年に。」

「へー、そんなバカなことをした人がいたんだ。う熱っ。ちょっとそこのナプキン取って。」

「はい。バカとか言わないでよ。きっと彼女にとって滝は夢をプレゼントしに行くための煙突だったのよ。」

「何それ? で、生きてたの?」

「そう、生きてたの! そこがすごい所なのよ! まさに奇蹟を起こした聖人だと思わない?!」

「ふーん、まあその頃はいろいろおかしな人が多かったみたいだからね。ほら、ケーキ来たよ。エッフェル塔から手作りの羽根で飛び降りた人もい たし。その人はそのまま落ちて死んじゃったけど。」

「ん、おいし〜い、これ! でも彼女は夢の世界の維持をしたのよ。科学が発展して何も信じられなくなる前に。この世界にはまだワクワクする冒 険もあるのよ、って。それこそ子どもにサンタを信じさせるみたいにね!」

「旧世界の打破じゃなくて? だって19世紀の後半は地球上からフロンティアがどんどん消滅していった時代だろ? 暗黒大陸と呼ばれたアフリ カは帝国列強によって分割されたし、アメリカ横断鉄道は完成した。極地の踏破も目前に控えていたしね。彼女もナイアガラ瀑布という凶暴な自然を征 服することによって西欧的自然観の尖鋭的使徒たらんとしてたんじゃないの?」

「でもだからこそ地球に夢を敷いていたのよ。夢ははるか彼方になりにけり、されどつゆとは消えず、って。ほら、万国博覧会は開催されたし。ト ーマス・クックが旅行会社を作ったのはその頃よ。世界初のパックツアーを実現させてさ。うん、世界中の珍しい物を見世物にしたバーナムって興行師 もいたじゃない。みんな、夢の続きを見せたかったのよ!」

「でもサンタクロースは究極的には夢じゃなくて子どもに物を与えるための宗教的装置じゃないか。」

「もうっ。元はもっと神聖で、そういうのはあとあとにアメリカで始まったの。19世紀にだけど。」

「ほら、やっぱり夢の終わった時代だ。そしてさすがプラグマティズムの生みの国だ。サンタは夢から覚めたプロテスタントたちのそろばんが生ん だんだな。」

「ホント夢がないわねー。」

「君が諸事の解釈に夢見がちすぎるんだよ。今食べているロールケーキがおいしい、満足、それでいいじゃないか、この世界。」

「あたしは子ども達に夢を与えたいだけなんだけどなぁ・・・。」

「それはそうしていい子に育て上げようとする大人の戦略、おためごかしだよ。彼女が滝から飛び降りてどうなった? 前世紀の夢は少しでも延長 されたか? 結局世界を覆っていた夢は、貪欲な人類にとってはすぐに喰い潰される薄い皮膜だったんだよ。じゃ、君も食べ終わったみたいだし行こう か。」

「う〜〜ん・・・、あっ、伝票。いいわよ、この前払ってもらったから今日はあたしが払うわよ。」

「いいよ、ここのお代が僕からのちょっと早いクリスマスプレゼントだから。」

「えっ、たった2000円くらいのケーキとお茶のセットが〜? セコいな〜。」

「ずっと前君言ってたじゃないか。いつかここのケーキを食べるのがあたしの夢なんだって。夢をプレゼントするのがクリスマスってもんだろ?」




「ねえ、来年のバレンタインデーのチョコレートいる? それともお菓子屋の商売になんか乗らない?」

「それはいるっ。」



* * *
19世紀のうんちくを語るカップルの話。
なあなあで付き合ってる感はありますが、
二人はきちんと愛し合ってると言えると思います。
しっかし会話のみだと、描くの楽ですね。
状況描写はめんどうです。
ラストは少女マンガのコマ割りを意識しました。



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今日はちょっくら海辺まで出かけた。
といっても砂浜をゆっくり散歩しただけだ。

んでその帰り道のこと。
一日中歩いていたせいかひどく腹が減ったので、
途中どこかに寄って食べていくことにした。

街中をぶらぶら歩いているとペットショップがあった。
なんやら若者向けっぽい感じもするが、そこに入ることにした。
店に入ってみると品揃えはよくて、いろんな犬や猫がいた。
フェレットやハムスターとかもいた。

最近はなんか横文字のやつらばかりでよくわからなかったので、店員に一番活きのいいのはどれかと聞いた。
するとアメリカンなんとやらという猫が元気だと言うのでそれにしてもらった。
店員はしなやかな筋肉をしているそいつをガッと掴むとそのままそいつを厨房に持っていった。
フゥーッフゥーッ、ガチャンッバリンッとやたらうるさい音がしたが、まな板にダンッと叩きつける音とともにフギッ、ニャグェーエェというかすれた声がして、包丁のドンッという音を最後に、厨房は女房が朝食を作るような静けさになった。
そうして出された料理はなかなかうまかった。

だがさすがに歳がきていて、全部は食べきれなかった。
店員はまだ頭部が残っていると言うので、ビニール袋に包んでもらって家に持って帰った。
最近庭の松に元気がないのでその根元に植えることにしようか。
いやそうだ、おばあちゃんに茶碗蒸しの具にしてもらって、孫に食べさせてやることにしよう。
あいつ、猫大好きだって言ってたからきっと大喜びするに違いない。
孫の喜ぶ顔が目に浮かんだ一日だった。






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なんだか猫は人気あるので
ぬこの絵を描いてその人気にあやかってみる




ボールペン画
なぜ女性が下にタオルを敷いているのかは、フロ上がりだから


これがホントのねこまんま、なんちゃって





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今回は「サンタクロース・煙突・プレゼント」です。



クリスマス前日、サンタクロースは公園のベンチに座っていた。
30分ほどそうしていると、向こうから大きな袋を担いだなまはげがやってきた。
彼はサンタの座っているベンチの端に座り、袋をサンタと彼の間に置いた。
しかし一息ついたと思ったら、なまはげは袋をそのままにしてどこかへ行ってしまった。
サンタはそれからまた10分ほど時間をつぶすと、なまはげが置いていった袋をよっこらしょと担いでその場を後にした。

そしてクリスマスの夜はやってきた。
大きな袋を担いだサンタはあるアパートの前に来ていた。
「ここか。38歳男性、飯島恵介。炉はあっても煙突はない、か。」
そう言ってサンタは魔法の針金を取り出してドアの鍵をピキンと開けた。
部屋に入ったサンタの目に飛び込んできたものはまばゆい限りだった。
壁一面の本棚には西○理○や諏訪○しお○を初めとするさーく○出○モノ。
パソコン周りにはいもう○倶楽○やエンプ○とラベルされたDVD-Rの山。
そして床に転がっているオ○ホー○はハニ○ラ○キューティ○。
「この青年は本物だね。」
かび臭い布団でいぎたなく寝息を立てている青年の横で、サンタは息と生唾を飲み込んだ。

「さっ、良い子にしていた君にプレゼントだよ。」
サンタは大きな袋をそっと枕元に置いて、代わりに靴下の中の紙切れをもらっていった。
その紙切れには一言、『幼女』と書かれてあった。
「今の日本、需要と供給のバランスがうまく取れてるねえ。」



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うちの娘はしょっちゅう迷子になる。
娘はまだ小学2年生なのでお出かけするときは、必ずお父さんの手を離すなよとは言ってある。
だがそこは子どもの間欠泉のような好奇心はいつ爆発するかわからない。
娘はちょっと気になるものがあるたびにリールを振りほどくかのように大はしゃぎしながら飛んでいってしまう。
世界の全てを愛しているかのようなそんな娘を、将来大物になるんじゃないかと誇らしく思いつつ、私はいつもヒーヒー言いながら追いかけては諭す。

そして今日も例によって娘は迷子になった。
真っ赤な消火栓を見つけるやいなや、一目散にダッシュしてしまったのだ。
お前は牛か。
だがここで私は一計を案じた。
迷子になったらどうなるかを娘に思い知らせるために、物陰に隠れて様子を見てみることにした。
最初は娘も一心不乱に消火栓をなでなでしたり、ほめちぎってたりした。
おいおい、消火栓に麦チョコ与えたって食べないぞ。

10分ほど経った頃だろうか、娘はまわりを見渡して私がいなくなったことに気づいたようだ。
娘は頭を抱えている。
困ったときの娘の癖だ。
お父さんとしてはもう少し早く気づいてほしかったところだがそれはともかくふっふっふっ、一家の大黒柱のお父さんがいなくなったんだぞ、さあどうするどうする?と私はテレビまんがの悪役みたいなことを考えながら事の成り行きを見守った。
娘は案の定交響曲18番『大泣き』を始めた。
号泣と嗚咽の掛け合いを繰り返し、合間合間のパパァ、パパァという娘の叫びは私の心に暖かくもちくりと響いた。

もっと見ていたい気もするが、周囲の迷惑もあるし、もう十分反省しただろうと思って白々しく見つけたフリをして娘を抱きかかえた。
涙に濡れていた娘の顔に笑みが戻った。
「もう会えないかと思った。」
ばか、例えどんなに見失っても私はお前を絶対に見つけ出すに決まってるじゃないか。
「すっごく怖かった。」
そうだろう、だからもう迷子にならないように気をつけるんだよ。
「ママも全然いないんだもん。」
・・・・・・ママは3週間前から迷子なんだよ。
やっべ、私の方が泣きたくなってきた。

ママごめんなさい、もう他の女の人の手を握りません。
だからお願い、早くおうちに帰ってきて。



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「北風と太陽」 笑い飯風

「おうおう、あの旅人のコートをどっちが先に脱がすことができるか競争しようや。」
「よーし。じゃ俺からな。よっこいせ。待ってろよ、5分後にはあったまるからな。」
「太陽がファンヒーターに頼るなっ。俺と代われ。北風が倒れてるで、脳しんとう(ノースウィンド)で。」
「寒いギャグでコート脱ぐかっ。俺と代われ。刑事コロンボのテーマ。ピ〜ピピ〜♪。」
「よけいコート着たくなるわっ。俺と代われ。青コーナー170センチ58キロ、通りすがりのたびぃびと〜!」
「それで脱ぐのはガウンやっ。俺と代われ。エキゾチィック、ジャップァーンnn!!」
「あの旅人郷ひろみとちゃうやんっ。それに郷ひろみなら脱いだ瞬間また着るわっ。俺と代われ。ナイスですね〜。」
「AV女優とちゃうわっ。お客さん村西とおる知らんよっ。俺と代われ。あーもう、またひじ破いたの? ほれ今縫ったるから。」
「わんぱく坊主のおかんかっ。代われ。革の鎧ですね。さっそく装備しますか?」
「守備力なんか上げるかっ。代われ。悟空そろそろ本気を出したらどうや。」
「あのコート重くないわっ。代われ。シャシャシャッ。またつまらぬものを斬ってしまった。」
「お前斬鉄剣持ってないやろっ。ルパァン、来ってぇ〜〜ん。」
「旅人がルパン脱ぎするかっ。ほれ、電話ボックス空いたd…。」
「クラーク・ケントかっっ。ほれ、女子高生が来たd…。」
「ストリーキングかっっ。っおるああぁaaっ…」
「力づくで脱がそうとするなっっ。・・・あっ、あの旅人コート脱いだで。」
「そらそうや。家に着いたからな。」


島田紳助「お前ら今年は調子悪いな。」



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今日は彼氏とデートをした。

デートはお決まりの待ち合わせ場所から始まる。
私が5分遅れて到着すると、彼は怒りもせずにいつものごとくウィッキーさんに呼び止められていたの?とつまらないことを言う。
私はうん、そうなの、と流す。
そして私たちは腕を組んでデートに出かけた。

今日は映画館へ行くためにまず電車に乗ったのだが、ここでびっくりすることが起きた。
つり革につかまって彼とおしゃべりをしていると、私はお尻に何かが触れているのを感じた。
この感じ、バッグなんかではない。
人の手だ。
それも男の人の手だ。
そう直感した瞬間、私は血の気がひくような思いになった。

急に無口になった私を見て、彼は不思議に思ったらしく、「あれ、どうしたの?気分でも悪くなったの?」と、聞いてきた。
だが、私は怖くて口を開くこともできなかった。
ご丁寧に最初は電車の揺れに合わせて動いていた手も、私がうさぎのようにおとなしくなってしまったことに安心したのか、揺れに関係なく激しくさすってきた。

彼はいよいよ不安そうに私を見ている。
彼はいつだって私を包んでいてくれている。
彼のためにもお荷物になりたくないと思った私は、自分で何とかしようと決心した。

私はお尻を触っている手をつかみ、「この人、痴漢ですっ。」と叫んだ。
集まる乗客の視線。
目を丸くする彼。
生涯で一番勇気をふりしぼった私の手がつかんでいたのは、彼の手だった。
あたしのお尻を触っていたのは彼氏だった。

私は必死に何か言おうとしていた彼の横顔をぶん殴り、次の駅で降りて、逃げ出さないように彼の腕をがっしりとつかんで駅員のところまで連れて行った。




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今回も「迷路・鍵・雨」です。

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悪フザケというほどの悪フザケでもありません。
だからこそなんかすいませんて感じです。



『カサない人たち』

♪都会では自殺する若者が増えている
 今朝来た新聞の片隅に書いていた
 だけども問題は今日の雨 傘がない

「古い歌を歌ってるね。」
窓辺から振り返ると、彼は靴を脱いでいた。
「やだ、帰ってたの。階段上がる音全然聞こえなかった。」
彼は帰って休むでもなく、大きなスポーツバッグの中身を確認し始めた。
「あ、ねえ。もう半年も餌付けしてたあの猫、昨日から来ないの。あたし、探してみようかな。」
彼はぱたぱたと部屋の物をつめていた。
「猫にとってはどこも自分の庭かもしれないけど、人間には路地裏一つが迷路だよ。見つけようと思うなんて無理だよ。じゃ。」
そう言って、彼は少ししか荷物の入っていないバッグを担いだ。
「あっ、あ、また出かけるの? いつ帰るの? なら鍵も。」
「鍵はもういいよ。あと残ってる俺の物は全部捨てといていいから。」
彼はドアを優しく閉めてリズムよく階段を下りていった。

♪行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ
 君の町に行かなくちゃ 雨にぬれ
 冷たい雨が 今日は心に浸みる
 君の事以外は 考えられなくなる

夕食もそこそこに、あたしは外を眺めながら歌を歌っていた。
突如玄関のピンポンが鳴った。
あたしはあわてて出た。
そこには背広を着た男が立っていた。
「JASRACの者です。困るんだよね〜、こーゆーの。」

・・・それはいい事だろ?



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日曜日なんでエロい絵を描いてみた。


立ちのぼる湯気。
濡れる柔肌。
上気するほほ。

おふろタイム。
それは一日の疲れを洗い流す魔法の時間。

今夜はあの娘をのぞき見。














おれってスケベだな〜〜〜。
今日俺たちはいよいよ先方に会いに行く。
だが俺は向こうに頭を下げる気はない。
俺はいつだって堂々とやってきたし、これからもそうしていくつもりだからだ。
だが、こいつときたら手に紙袋を提げていやがる。
中には菓子折りでも入っているのだろう。
全くこいつの生き方には腹が立つ。
きっと今までもこんな風に人にペコペコして生きてきたのだろう。

大丈夫、デビューさせてくれるからっておべっかを使う必要なんてないはずだ。
俺たちは立派にスカウトされたんだ。
路上ライブで固定ファンを作り、それがレコード会社にも認められたんだ。
こいつだって自分の歌声にもっと自信を持っていい。
俺が断言する、こいつがひとたび歌い始めればだれだって涙を流す。
そうだ。
今日この日こそがフォークデュオ、ザ・かぼすの伝説の始まりだ。
地平の果てまで俺たちの歌を届けようぜ、相棒。



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