●このブログは写真を元に作ったうその日記です。
●赤の他人を使用しているため写真にはなるべくモザイクをかけています。
●反常識的・反道徳的なネタも多いので、子どもやユーモアだと判断できない方はご退出ください。
●以上を了承した上で“フィブログ”をご覧ください。
(fib=ささいで他愛のないうそ、の意)
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(fib=ささいで他愛のないうそ、の意)
今日はとてもまずいことがあった。正直どうしようかと困り果てている。
こんなとき自分のおっちょこちょいな性格を本当にうらめしく思ってしまう。
というのも、今日は親父の葬式があったのだ。
ずいぶん生きた上での大往生で、そろそろだと覚悟はできていたけれど、やはり身内、特に父親の死は悲しいものだった。
それでも長男として通夜やら葬式やらを取り仕切ってここ数日忙しかった。
そして先ほど遺骨を焼いてきたのだが、ここで一つ問題が生じた。
遺灰を入れる物がなかったのだ。
出席者の誰一人持ってきていないと言う。
まいった、これでは遺灰を持って帰ることができない。
仕方ないので、遺灰は飲みかけのペットボトルに入れることにした。
中身は炭酸飲料ではないので好都合だと思った。
ここまではドタバタ話としてはよくある話。
私がここまで悔やんでいるのは、遺灰が入ってることを忘れて、さっきそのジュースを少し飲んでしまったことである。
いや、味は私の大好きなメロンだったので、おいしくて問題はなかった。
飲み心地もそんなに粉っぽくはなかった。
では何をそんなにあわてているのかと言うと、それを飲んでからというもの、私の知らない思い出が頭の中に生まれ始めているのだ。
視点から考えると、それはどうも親父の思い出らしく、そのときの親父の感情まで記憶として付着しているのだ。
もう死んだはずの親父が私の中に入ってきているのだ。
今日私は親父と一体になったと言えるような気がする。
うん、ちょっと待て、今、日露戦争のころのことも思い出したぞ。
この記憶は当然私のでなければ、もちろん親父もまだ生まれていない。
…となると考えられることは――。
親父、あんたも親父(私の祖父)の遺灰をうっかり飲んでしまったクチか。
おっちょこちょいな性格は確実に遺伝されているようである。
* * *
よそ様のブログを見ていたら創作過程の紹介が面白かったので、今回自分も紹介してみる。
忙しいので簡単に箇条書きにします。
1.おっさんがペットボトルを大事そうに、しかし色は緑で毒々しくも感じられたので、そこから中身は遺灰が入ってることにした。
1.カタチがペットボトルなので思わず飲んでしまうだろうなと。
1.遺灰を飲んでしまったらどうなるか、記憶も一体化されることにした。
でも遺灰を飲む(なめる)ってのはどこかの国の風習にあるって昔本で読んだ気がします。
そこらへんの記憶がこんな話を書かせたのでしょう。
大して面白くねえな
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始め・終わり指定作文。で作ったのをアップします。
最初の一文と最後の一文が指定されたものです。
指定は
(最初)近所のコンビニで、彼女と偶然会った。
↓
↓
↓
↓
(最後)涙があふれた。
です。
近所のコンビニで、彼女と偶然会った。
彼女は髪を黒に戻してショートカットになっていたが、間違いない、江住さんだ。
もう商品を手にしていた僕は決死の覚悟で彼女のいるレジに並んだ。
果たして彼女は僕に気付くだろうか――。
バーコードが打たれている間僕はずっと目を伏せていた。
ビニール袋に入れる、支払い、幸い何事もなく終わろうとしていた。
だが、おつりを受け取ろうとした瞬間、事件は起きた。
彼女の指が僕の右手に触れたのだ!
とたんに僕は気が動転してしまい、左手で袋をつかむと逃げるようにコンビニを出て行った。
部屋に帰って鍵を閉めると、僕は床にどかっとあぐらをかいて座った。
まだ息は荒い。
そしてそのままさっきのことを思い返した・・・。
江角さんが僕の右手に触れた!
中学のとき、バイキンと言っていじめていたこの僕の手を!!
細くてきれいな指で、醜いブタのような僕の手を!!
彼女は今しがた触れてくれたのはまさしくこの右手!!
感触はまだ残ってる!
ひょっとしたらにおいまでついてるかもっ、なんてね!!
今日という日、俺、一生忘れない!!
僕はますます息を荒げていった。
だが、2分もたたないうちに頭はすっきりとして、先ほどの興奮が嘘のように冷静になった。
なんてばかばかしいことを考えていたんだろうと少しウツになるとともに、北海道男爵いもコロッケを買うのを忘れたことに気付き、再度コンビニに行くことにした。
だが、コンビニに入った僕の姿を認めるや彼女は言った。
「あれ? お前、江村じゃね? そういえばさっきも買いに来てたよな。」
「あ、はい・・・。」
反射的に僕の体は縮こまってしまった。
だが彼女は昔僕にしていた事を忘れたかのように話しかけてくる。
「久しぶりだねー。ちょっとこっち来なさいよ。」
以前とは雰囲気の違う笑顔に少し拍子抜けしながらも、僕は彼女に向かって足を1歩進めた。
そのとき。
僕の右のズボンのすそからティッシュが落ちた。
凍りつく僕。
ぎょっとする彼女。
ええ、そうです、それってさっき、終わった後に当てがっておいたやつです。
僕、捨てるの忘れてました。
涙があふれた。
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近所のコンビニで、彼女と偶然会った。
彼女は髪を黒に戻してショートカットになっていたが、間違いない、江住さんだ。
もう商品を手にしていた僕は決死の覚悟で彼女のいるレジに並んだ。
果たして彼女は僕に気付くだろうか――。
バーコードが打たれている間僕はずっと目を伏せていた。
ビニール袋に入れる、支払い、幸い何事もなく終わろうとしていた。
だが、おつりを受け取ろうとした瞬間、事件は起きた。
彼女の指が僕の右手に触れたのだ!
とたんに僕は気が動転してしまい、左手で袋をつかむと逃げるようにコンビニを出て行った。
部屋に帰って鍵を閉めると、僕は床にどかっとあぐらをかいて座った。
まだ息は荒い。
そしてそのままさっきのことを思い返した・・・。
江角さんが僕の右手に触れた!
中学のとき、バイキンと言っていじめていたこの僕の手を!!
細くてきれいな指で、醜いブタのような僕の手を!!
彼女は今しがた触れてくれたのはまさしくこの右手!!
感触はまだ残ってる!
ひょっとしたらにおいまでついてるかもっ、なんてね!!
今日という日、俺、一生忘れない!!
僕はますます息を荒げていった。
だが、2分もたたないうちに頭はすっきりとして、先ほどの興奮が嘘のように冷静になった。
なんてばかばかしいことを考えていたんだろうと少しウツになるとともに、北海道男爵いもコロッケを買うのを忘れたことに気付き、再度コンビニに行くことにした。
だが、コンビニに入った僕の姿を認めるや彼女は言った。
「あれ? お前、江村じゃね? そういえばさっきも買いに来てたよな。」
「あ、はい・・・。」
反射的に僕の体は縮こまってしまった。
だが彼女は昔僕にしていた事を忘れたかのように話しかけてくる。
「久しぶりだねー。ちょっとこっち来なさいよ。」
以前とは雰囲気の違う笑顔に少し拍子抜けしながらも、僕は彼女に向かって足を1歩進めた。
そのとき。
僕の右のズボンのすそからティッシュが落ちた。
凍りつく僕。
ぎょっとする彼女。
ええ、そうです、それってさっき、終わった後に当てがっておいたやつです。
僕、捨てるの忘れてました。
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昨晩とうとう彼とホテルに入った。
付き合って1年経ってからのことだった。
それまでは食事をしたり映画を観たりといったデートを重ねるばかりだった。
彼はとても紳士的な人だったし、私もどちらかというとそういうことに積極的に誘えるタイプじゃなかったので、プラトニックな関係が長かった。
もっとも、友達からはお子ちゃまな恋ねだなんてからかわれもしたが――。
キスも半年近くデートを重ねてからだった。
それも最初はほっぺに軽くちゅう。
口と口のキスになるまでにもずいぶん時間がかかった。
今でも彼は気軽にキスをしてくれるということはない。
彼にとって私との一つ一つの行為がほとんど宗教的な意味を持っているみたいだ。
でもそんな私達がホテルに入った。
お酒の力も借りていたのかもしれないが、あのとき二人の気持ちは確かに合致していた。
お互いを全身で感じ合いたい、と。
彼も決心していたようだし、私も彼に全てを預ける気でいた。
そして私達はベッドへ――。
初めてのえっちは何事もなく終わったが、ホテルから出た後彼は突然言った。
「僕たちは別れた方がいいみたいだ。さよなら。」
彼は哀しそうな顔をしながら私を置いて去っていった。
わけもわからなかった私はいきなりの別れ話にただただその場で泣きじゃくるしかなかった。
どうして、どうして、と――。
確かに私はお子ちゃまだったのかもしれない。
いや、今でもきっとそうなのだろう。
だから彼は別れたいと切り出したのだ。
私が求めている部分が彼にあっても、彼が求めている部分が私にはなかったのだ。
でも胸に手を当てて考えた今ならわかる。
そう、手に伝わる感触がその理由を教えてくれた。
なんで今までこんなことに気付かなかったのだろう。
奴は巨乳好きだったのである。
死ね。
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付き合って1年経ってからのことだった。
それまでは食事をしたり映画を観たりといったデートを重ねるばかりだった。
彼はとても紳士的な人だったし、私もどちらかというとそういうことに積極的に誘えるタイプじゃなかったので、プラトニックな関係が長かった。
もっとも、友達からはお子ちゃまな恋ねだなんてからかわれもしたが――。
キスも半年近くデートを重ねてからだった。
それも最初はほっぺに軽くちゅう。
口と口のキスになるまでにもずいぶん時間がかかった。
今でも彼は気軽にキスをしてくれるということはない。
彼にとって私との一つ一つの行為がほとんど宗教的な意味を持っているみたいだ。
でもそんな私達がホテルに入った。
お酒の力も借りていたのかもしれないが、あのとき二人の気持ちは確かに合致していた。
お互いを全身で感じ合いたい、と。
彼も決心していたようだし、私も彼に全てを預ける気でいた。
そして私達はベッドへ――。
初めてのえっちは何事もなく終わったが、ホテルから出た後彼は突然言った。
「僕たちは別れた方がいいみたいだ。さよなら。」
彼は哀しそうな顔をしながら私を置いて去っていった。
わけもわからなかった私はいきなりの別れ話にただただその場で泣きじゃくるしかなかった。
どうして、どうして、と――。
確かに私はお子ちゃまだったのかもしれない。いや、今でもきっとそうなのだろう。
だから彼は別れたいと切り出したのだ。
私が求めている部分が彼にあっても、彼が求めている部分が私にはなかったのだ。
でも胸に手を当てて考えた今ならわかる。
そう、手に伝わる感触がその理由を教えてくれた。
なんで今までこんなことに気付かなかったのだろう。
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(最初)近所のコンビニで、彼女と偶然会った。
↓
↓
↓
↓
(最後)涙があふれた。
です。
その1
近所のコンビニで、彼女と偶然会った。
彼女はお釣りの中にいた。
樋口一葉、彼女と会うのは一体何年ぶりだろう?
涙があふれた。
その2
近所のコンビニで、彼女と偶然会った。
この証言により太田裕子のアリバイは崩れ、先日死刑が執行された。
その翌日は、法務大臣が許可の際の様子を会見で語り、国会でも与野党がごうごうたる論議を交わした。
また海外の各種人権団体からは非難の声が上がった。
世間は死刑制度の是非一色である。
朝刊を折りたたんで、冷めてしまったコーヒーをすすりながら僕は思った。
冗談半分で
ウソの証言するもんじゃ
ねえな〜〜〜〜〜。
悪いな、ユッコ。
僕の幼なじみは、もういない。
涙があふれた。
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です。
その1
近所のコンビニで、彼女と偶然会った。
彼女はお釣りの中にいた。
樋口一葉、彼女と会うのは一体何年ぶりだろう?
涙があふれた。
その2
近所のコンビニで、彼女と偶然会った。
この証言により太田裕子のアリバイは崩れ、先日死刑が執行された。
その翌日は、法務大臣が許可の際の様子を会見で語り、国会でも与野党がごうごうたる論議を交わした。
また海外の各種人権団体からは非難の声が上がった。
世間は死刑制度の是非一色である。
朝刊を折りたたんで、冷めてしまったコーヒーをすすりながら僕は思った。
冗談半分で
ウソの証言するもんじゃ
ねえな〜〜〜〜〜。
悪いな、ユッコ。
僕の幼なじみは、もういない。
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今日頭をかいていたら指になにかがぶつかりました。それは頭にくっついていて、取れませんでした。
お母さんに見てもらったら、あたしの頭から角が生えてきてると驚いていました。
それも牛の角がみたいです。
あたしもすごくびっくりしました。
なぜかというとあたしは人間だし、お母さんも人間だからです。
そして人間に角が生えるという話も聞いたことがなかったからです。
だからおかしいです。
このことを話したらクラスのみんなもびっくりすると思います。
男子も先生も絶対にびっくりすると思います。
牛を研究している科学者がやってきてあたしを調べるのかな?
もうみんなと一緒に学校に通えないのかな?
あたしはそんなのいやです。
でもわからないことをうじうじと考えていてもしょうがないので、ご飯を食べた後眠くなったので今日はそのまま寝ました。
明日角が生えてきた理由をゆっくり考えたいと思います。
それじゃ、おやすみ〜☆
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3つのお題で作ったのをアップします。
今回は「校門・桜・老婆・共食い」です。
この中から3つ、ないし4つ使うものです。
全4ページのまんがです。
動くな! 死ね! 甦れ!!
↑クリックするとおっきな画像が現在のウインドウで開かれます。
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今回は「校門・桜・老婆・共食い」です。
この中から3つ、ないし4つ使うものです。
全4ページのまんがです。
動くな! 死ね! 甦れ!!
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どうもこんにちは、禁煙中のしがないサラリーマンです。私は30年近くタバコを吸い続けていたが、今は一切吸っていない。
その理由を詳細に説明すると長くなってしまうので割愛。
が、簡単に説明させてもらうと、私は見てしまったのだ。
あれは2,3ヶ月前のことだろうか、私をむりやりガン保険に加入させた妻と娘が、楽しそうに海外旅行のパンフレットを吟味しているのを――。
憤激に駆られた私はなんとしてもこいつらの思惑通りになってたまるかと思い、禁煙を始めたというわけだ。
が完全にニコチン中毒になっていた体は日々発作のようにタバコを求め続ける。
そんなときはガムやアメを口にしたり、忍耐や我慢という単語を繰り返したり、あるい憎き妻と娘の楽しそうな笑顔を思い出しては耐えている。
しかしそれでもタバコが吸いたくなってしまったときは、最近私は自家製のタバコを吸うようにしている。
作り方はいたって簡単だ。
あらかじめ紙とフィルターを用意しておく(これは既製のタバコをカッターでバラせばよい)。
そしてこれらとナイフを常に携帯しておき、どうしてもタバコを吸いたくなったら近辺に生えている花や葉っぱを切り刻んでそれらを巻くのだ。
こうすればなんちゃってタバコの出来上がりだ。
これに火をつけて吸っていれば口元や手先は寂しくなくなり、タバコに手を出さずに済む。
なによりもタバコを吸っている気分を味わえる。
味は花や葉っぱによって違う。
おいしいときは滅多にない。
むしろ危険なときの方が多く、もちろん病院に運ばれたこともある。
特に都会や工場付近の草花を使用したり、光化学スモッグ警報が出た日には倒れる可能性が高い。
害は私だけにとどまらず、前に一度、隣にいた人が「金色のチョウチョだ! たっくさん飛んでるや!」と言って付近をよだれをたらしながら走り回り始めたこともある。
タバコとは実に恐ろしいものである。
さて、今日のなんちゃってタバコはどうだろう?
私はタバコに火をつけた。
すー、ぷは〜。
む、味はなかなかだ。
すー、ぷは〜。
あれ、おばあちゃん?
どうしてこんなところにいるの?
20年前に死んだのに。
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3つのお題で作ったのをアップします。
今回は「校門・桜・老婆・共食い」です。
この中から3つ、ないし4つ使うものです。
少々楽屋オチです。
今日この日をもって三重村英二は38年間勤めた会社を去る。
円満な定年退職である。
大小さまざまな企業が吸収合併という共食いを繰り返す昨今を思うと、三重村のサラリーマン生活はいたって穏やかなものであった。
もちろん人並みにいろいろと大変な思いはしてきたが、それでも仕事をこうしてまっとうできたのは彼がとても勤勉だったということだ。
午後5時、最後の仕事も終わり長年付き合ってくれた事務机と椅子に別れを告げると、三重村はガード下のおでんの屋台へと向かった。
妻から、夕飯はごちそうだから早く帰ってきてねとは言われていたが、最後にもう1回ここのおばあさんのおでんを食べたいと思ったのだ。
彼が屋台のベンチに座ると、おばあさんは何も言わずに次々と具をよそい始めた。
三重村は新入社員になった頃から呑んだ帰りにはここに来ていたので、おばあさんは彼の好みを知っていたしそして今日がどんな日かもわかってい たのだ。
目の前に差し出されたお皿に目を移すと、そこには大根、がんもどきとつみれ、それに校門が忙しそうに湯気を立てていた。
どれも彼の大好物であった。
彼はまず校門を、大根からしみ出てきただし汁によくつけながら食べた。
煮てもなお黒く光る校門は口の中でガリッという鈍い音を立て、瞬く間に金属とサビの味を放った。
まだ熱々だったが、彼は一息に飲み込んで少しむせてしまった。
その後はつみれ、大根、がんもどきへとはしを進めていった。
時間にしてほんの10分ほどだったが、とても重要なひと時を過ごすことができたと彼には思えた。
夜の桜が舞う中を三重村は歩く。
おでんで温まった息は視界をさえぎるほど白い。
だが彼はワイシャツ越しの腹に重いものを感じていた。
退社するさびしさがあるのかもしれないが、この苦しさは決してそれだけでないことは彼にもわかっていた。
左手で腹をさすりながら彼はつぶやいた。
「…校門は消化できてないよなぁ。」
三重村はとたんに家に帰りづらい気持ちになった。
―ーとっとと吐いてしまおう。
そう思い直した三重村は遊水池へと方向を変えた。
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今回は「校門・桜・老婆・共食い」です。
この中から3つ、ないし4つ使うものです。
少々楽屋オチです。
今日この日をもって三重村英二は38年間勤めた会社を去る。
円満な定年退職である。
大小さまざまな企業が吸収合併という共食いを繰り返す昨今を思うと、三重村のサラリーマン生活はいたって穏やかなものであった。
もちろん人並みにいろいろと大変な思いはしてきたが、それでも仕事をこうしてまっとうできたのは彼がとても勤勉だったということだ。
午後5時、最後の仕事も終わり長年付き合ってくれた事務机と椅子に別れを告げると、三重村はガード下のおでんの屋台へと向かった。
妻から、夕飯はごちそうだから早く帰ってきてねとは言われていたが、最後にもう1回ここのおばあさんのおでんを食べたいと思ったのだ。
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三重村は新入社員になった頃から呑んだ帰りにはここに来ていたので、おばあさんは彼の好みを知っていたしそして今日がどんな日かもわかってい たのだ。
目の前に差し出されたお皿に目を移すと、そこには大根、がんもどきとつみれ、それに校門が忙しそうに湯気を立てていた。
どれも彼の大好物であった。
彼はまず校門を、大根からしみ出てきただし汁によくつけながら食べた。
煮てもなお黒く光る校門は口の中でガリッという鈍い音を立て、瞬く間に金属とサビの味を放った。
まだ熱々だったが、彼は一息に飲み込んで少しむせてしまった。
その後はつみれ、大根、がんもどきへとはしを進めていった。
時間にしてほんの10分ほどだったが、とても重要なひと時を過ごすことができたと彼には思えた。
夜の桜が舞う中を三重村は歩く。
おでんで温まった息は視界をさえぎるほど白い。
だが彼はワイシャツ越しの腹に重いものを感じていた。
退社するさびしさがあるのかもしれないが、この苦しさは決してそれだけでないことは彼にもわかっていた。
左手で腹をさすりながら彼はつぶやいた。
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